「……どうなったんだ?」

 瀬那たちは結月の行動に圧巻され、状況が掴めずにいた。

 結月は力を使い果たし、そのまま地面に倒れていく。
 しかし、それを受け止めたのは、凛だった。


「また無理をなさって……」

「凛さん!」

「皆さん、心配をおかけしました。まずは謝らないといけませんね」

「く~ん」

「琥珀もありがとうございます」

「凛さん……大丈夫だよな……?」

「ええ、琥珀が合図をくれました。私は朔と共謀して偽物の【宝玉】を使って一条家の内通者をあぶりだしていました。皆さんにはご心配おかけしました」

「やっぱり凛さんは凛さんだよなっ!」

 瀬那は凛に抱き着く。

「これ、離れなさい。魁にかぎつけられる前にさっさと帰りますよ」

「「かしこまりました!」」

 瀬那と蓮人は勢いよく、声をあげ、実桜は静かに頭を下げる。

 結月は凛の腕の中で眠っていた。