「──っ!」

 結月と凛以外は目の前で起こる”甘い状況”に一瞬理解が追いつかなかった。
 しかし、実桜は直後に『結月は毒を流し込まれた』ことを理解した。

「結月さんっ!」

 実桜は結月に向かって叫ぶが、結月はもう意識を手放していた。


 地面に倒れそうになる結月を支えると、すぐそばの木にもたれかからせる凛。
 ゆっくりと立ち上がり、今度は瀬那たちを見据える凛。