結月たち四人は凛の足取りを追っていた。

「ここで気配が消えている……」

「……」

 結月がしゃがんで、気配が消えた地面を見つめる。
 それを見た瀬那が声をかける。

「結月ちゃんどうした?」

「わずかですが、先日襲撃してきた魁の瘴気も感じます」

「──っ! 魁にやられたってのか?」

 蓮人が信じられないというように声をあげる。
 しかし、続いた言葉が至極残酷なものだった。

「いや、争った形跡がないこの状況から推察するに……」

「魁と手を組んでいるとみるのが正しいでしょう」

 この場の全員が言いにくい推察を実桜が言った。

「なっ! 実桜! 敵と手を組んでるっていいてえのか?!」

「あくまで可能性の話ですが、非常に高い可能性じゃないかと」