「どうしました?」

 美羽は声のしたほうに振り向くと、そこには凛がいた。

「あ、いえ、結月様のご様子が……」

「結月さんがどうかしたのですか?」

「何やら、お元気がないように思われました」

 凛は手をあごにあて、考え込む。

「朔様の看病での疲れは十分に取れていたようにお見受けするのですが……」

「はい、私もそのように思うのですが」

「わかりました、明日、結月さんに聞いてみます」

「かしこまりました」

 美羽はお辞儀をすると、凛は廊下を進む。