「そういえば、お前の娘さんはどうした?」

「それがな……挨拶させる予定が、侍女と遊ぶと聞かなくてな。すまん……」

「まあ、今度また会えるだろう。相当可愛いのだろう?」

「当たり前だ! 俺と静香の子だぞ?! 可愛いに決まっている!」

「お前も親バカだな」

 笑い合う一同。
 その中で朔は遠くの庭に小さな少女を見つけた。

(ん……、あれは……?)

 楽しそうに侍女のような女と毬(まり)で遊ぶ少女。
 なんともあどけない、天真爛漫に遊ぶ様子に朔は思った。


「ガキだな……」