──泉水の間。
「ご無事で何よりでございました」
「俺は何日眠っていた?」
「四日でございます」
朔を囲み、守り人四人が座っている。
いつもの席順で、五人は話を進める。
議題は主に朔の眠っていた四日間と今後についてだった。
「民衆への影響は?」
「現在は出ておりません。『宮様の重体』も民衆は知らないと思われます」
民部省の長である蓮人が、民衆の様子を語る。
「政(まつりごと)のほうは、皆で分担し、滞りなく進んでおります」
「わかった」
朔はわずかに安心したように返答をする。
その様子を見て、凛は言葉を続けた。