「どういうことなんですか? 朔様は無事なんですか?!」

 凛に詰め寄る瀬那。

「今はなんとも言えないのが正直なところです」

 冷静に答える凛。

「でも大丈夫なんすよね? 意識は戻るんですよね?」

 蓮人がさらに言葉をつなげる。

「今は回復されるのを待つしかない」

 実桜が後ろからこわばった表情で言う。
 瀬那と蓮人が実桜のほうに向くと、歯がゆそうにしながら拳を握る。

「俺たちがもっと早く戻っていれば……」

「瀬那、朔様が怪我をされたのは傍にいた私の責任です。あなたは十分任務を果たしています。責任を感じる必要はありません」

「凛さんのせいじゃないっすよ」

「「「「…………」」」」

 全員の間で沈黙が続く。