「お前たち、よくやった」

「遅すぎる。凛の手傷を了承した覚えはない」

「すまん、朔。到着が遅れた」

 朔と言葉を交わすと、時哉は凛のほうを向いて膝をついた。

「凛、申し訳なかった。私の到着が遅れたばかりに怪我をさせてしまった。宮廷ですぐに手当させよう」

「──っ! お身体を上げてくださいませ! 私は問題ございません!」