──『朱羅』




 結月は復讐の心を燃やしながら、宮廷へと向かった──





 一方、同じく復讐の心で身を焦がす朔と凛。


「まあ、その時哉(ときや)もこの俺が殺したんだけどな」


 その発言に明らかに怒気を含んだ表情を見せる朔。
 凛は普段の飄々とした姿からは想像もできないほどのこわばった表情を見せる。