「朔様っ!」

「……」

 凛の呼びかけに何も言葉を返さずに、いつものように椅子に座って頬杖をつく朔。

 自身の呼びかけに応じない朔に対し、詰め寄っていく凛。

「私を瀬那と蓮人のもとへ行かせてください」

「ダメだ」

「なぜですか?!」

 凛がここまで感情を出すことも珍しい。
 それに対し、涼やかな顔で拒否する朔。