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 結月と実桜は、東の屋敷に到着した。

「結月さん、気を付けてください」

「はい」

 二人は武器を構えながら、屋敷を注意深く観察する。

 しばらくの間、屋敷を見て回るが、何も異変はない。
 そして、確かにそこに瀬那と蓮人の姿もなかった。

「瀬那さんと蓮人くんは一体どこに……」

 結月が言いかけたその瞬間、二人の立つ床がぐらぐらと揺れだした。

「──っ!」

 二人は崩れ行く屋敷に巻き込まれそうになる。
 結月と実桜は咄嗟に屋敷の外に出ようとしたが、その瞬間に妖魔の気配を感じてそちらを向いた。

 そこには、若い男の霊らしきものがいた。