アデルが立ち上がり近くのガズルの体を起こしながらレイに叫んだ。レイもまたギズーの体を引っ張って起こしながらそう答える。四人の目に移っているメルは驚異的な戦闘力を誇っていた。つい先ほどまで自分たちが手も足も出なかったシトラがまさかの防戦一方、そして自由自在に霊剣を操る姿がに驚愕する。
レイはその振るう姿を見るのは二回目だった。しかし以前に霊剣を振るった時はこんな戦闘力があるとは微塵にも思えなかった。それもそうだろう、いつものメルを見て誰がこの姿を想像できようか、普段ナイフ一つ扱えない彼女がまさに目の前で霊剣を振るっている。その姿を驚かずに何を驚くのか。
「あぁぁぁぁぁっ!」
ついにメルの攻撃を防ぎきれなくなったシトラ、一瞬の隙を見逃さなかったメルは体を捻って巨大な霊剣を下から切り上げる。するとシトラの左腕が根元から切断されて空に舞う。ここにきて初めてシトラに決定的なダメージを与えることになる。苦痛に悶えその場に膝をついたシトラは目の前に立ち塞がるメルを睨んだ。
「人間如きに……人間如きに私が追い詰めるなんてっ!」
「そう、やっぱりあなた『も』人間じゃないのね?」
とても冷たい目をしていた、普段のメルからは想像もできない程冷たい目だ。その目を見たシトラは思わず声を上げた、見覚えのあるその瞳、そしてメルから感じる不思議な感覚。それをシトラは知っていた。
メルはゆっくりと霊剣を左に構えて水平に剣を振るう。
「そんな……まさか、貴女――」
レイはその振るう姿を見るのは二回目だった。しかし以前に霊剣を振るった時はこんな戦闘力があるとは微塵にも思えなかった。それもそうだろう、いつものメルを見て誰がこの姿を想像できようか、普段ナイフ一つ扱えない彼女がまさに目の前で霊剣を振るっている。その姿を驚かずに何を驚くのか。
「あぁぁぁぁぁっ!」
ついにメルの攻撃を防ぎきれなくなったシトラ、一瞬の隙を見逃さなかったメルは体を捻って巨大な霊剣を下から切り上げる。するとシトラの左腕が根元から切断されて空に舞う。ここにきて初めてシトラに決定的なダメージを与えることになる。苦痛に悶えその場に膝をついたシトラは目の前に立ち塞がるメルを睨んだ。
「人間如きに……人間如きに私が追い詰めるなんてっ!」
「そう、やっぱりあなた『も』人間じゃないのね?」
とても冷たい目をしていた、普段のメルからは想像もできない程冷たい目だ。その目を見たシトラは思わず声を上げた、見覚えのあるその瞳、そしてメルから感じる不思議な感覚。それをシトラは知っていた。
メルはゆっくりと霊剣を左に構えて水平に剣を振るう。
「そんな……まさか、貴女――」