「うあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
咆哮が鳴り響いた。そこからは一方的なカルナックの虐殺だった。一般の兵士達が剣聖の彼に敵う筈もなく一人、また一人とその場で絶命していく。
これが後に言われる帝国最悪の一夜である。カルナックは迫りくる帝国兵士をなぎ倒し本部へと駆け抜ける、本部城内にはさらに数万の兵士達が段階的に配備されていた。四方八方から飛び込んでくる弾丸をカルナックはまとめて捌くが無数に飛んでくるそれを全て避けることなど到底不可能だ、何発か被弾し鮮血を噴く。だがカルナックの勢いは止まることを知らない。中央の階段を駆け上がりロビーへと抜ける、ロビーにも何百人と配置されている。カルナックが本部へと突入してからずっと発砲音が聞こえる、それは鳴りやむことが無かった。回避することもできなくなるほどダメージを受けることは無かったが速度が落ちることを嫌ったカルナックはわざと帝国兵が集まる真ん中に飛び込んだ。これならばむやみに発砲することは出来ない、そう判断したカルナックは集団の中から切り崩すことを決定する。飛び込んできたカルナックを迎え撃つために各々が剣を引き抜くが遅すぎた、カルナックの攻撃は目にも止まらぬ速さで兵士達の体をすり抜けていく。あまりにも早いその攻撃に切られたことも分からないまま死んでいく兵士までいる始末だ。
全ての兵士を切り殺したカルナックはロビーを突破し、二階の場外へと出る。そこにエレヴァファルがいた。すぐさま飛び込み首を跳ねようとするが互いに技を熟知した者同士、そう易々と攻撃が通ることも無く全てがはじき返される。エレヴァファルの顔は笑っていた。当時からこの男は三度の飯より闘争を好む、故に最狂だ。お互いの技は城壁を破壊し、生き残った雑兵をも巻き込みありとあらゆるものを破壊しながら二人は戦った。
一時間、彼らは戦い続けた。戦闘の途中右腕を切り飛ばされたエレヴァファルだったが両利きだった彼は左手で斧を操りカルナックを翻弄する。彼らの周りには瓦礫の山と死体の山が出来ている。二人の闘争は火が付いたままその日朝になるまで続けられた。その結果事前に連絡を受けていた支部からの応援によってカルナックは逃走する。彼の生涯で唯一の敗北だ。それでも帝国に与えたダメージは甚大だった。死者三万と七人、重軽傷者七万と二人。帝国本部は壊滅しその機能をしばらくの間奪う事になった。当時の皇帝は身の危険を感じ北部の支部へと逃げ延びていた。それ以降カルナックを全国指名手配にし捜索を続けるが今日という今日まで彼の命が危険に晒されることなど無かった。
咆哮が鳴り響いた。そこからは一方的なカルナックの虐殺だった。一般の兵士達が剣聖の彼に敵う筈もなく一人、また一人とその場で絶命していく。
これが後に言われる帝国最悪の一夜である。カルナックは迫りくる帝国兵士をなぎ倒し本部へと駆け抜ける、本部城内にはさらに数万の兵士達が段階的に配備されていた。四方八方から飛び込んでくる弾丸をカルナックはまとめて捌くが無数に飛んでくるそれを全て避けることなど到底不可能だ、何発か被弾し鮮血を噴く。だがカルナックの勢いは止まることを知らない。中央の階段を駆け上がりロビーへと抜ける、ロビーにも何百人と配置されている。カルナックが本部へと突入してからずっと発砲音が聞こえる、それは鳴りやむことが無かった。回避することもできなくなるほどダメージを受けることは無かったが速度が落ちることを嫌ったカルナックはわざと帝国兵が集まる真ん中に飛び込んだ。これならばむやみに発砲することは出来ない、そう判断したカルナックは集団の中から切り崩すことを決定する。飛び込んできたカルナックを迎え撃つために各々が剣を引き抜くが遅すぎた、カルナックの攻撃は目にも止まらぬ速さで兵士達の体をすり抜けていく。あまりにも早いその攻撃に切られたことも分からないまま死んでいく兵士までいる始末だ。
全ての兵士を切り殺したカルナックはロビーを突破し、二階の場外へと出る。そこにエレヴァファルがいた。すぐさま飛び込み首を跳ねようとするが互いに技を熟知した者同士、そう易々と攻撃が通ることも無く全てがはじき返される。エレヴァファルの顔は笑っていた。当時からこの男は三度の飯より闘争を好む、故に最狂だ。お互いの技は城壁を破壊し、生き残った雑兵をも巻き込みありとあらゆるものを破壊しながら二人は戦った。
一時間、彼らは戦い続けた。戦闘の途中右腕を切り飛ばされたエレヴァファルだったが両利きだった彼は左手で斧を操りカルナックを翻弄する。彼らの周りには瓦礫の山と死体の山が出来ている。二人の闘争は火が付いたままその日朝になるまで続けられた。その結果事前に連絡を受けていた支部からの応援によってカルナックは逃走する。彼の生涯で唯一の敗北だ。それでも帝国に与えたダメージは甚大だった。死者三万と七人、重軽傷者七万と二人。帝国本部は壊滅しその機能をしばらくの間奪う事になった。当時の皇帝は身の危険を感じ北部の支部へと逃げ延びていた。それ以降カルナックを全国指名手配にし捜索を続けるが今日という今日まで彼の命が危険に晒されることなど無かった。