事件が起きたのは彼等が帝国の傘下に加わって五年が経つ頃、三人のうち一人が帝国を離脱したことに始まる。カルナックの脱退だ。彼は帝国のやり方に疑問を常々抱いていた。事の発端は矮小国との戦争だった、降伏した兵士を反逆罪と銘打って公開処刑をしてしまった。もちろん当時の世界において国際法なる物はなく、捕虜はどのような扱いを受けても文句が言えない時代だった。だが人命を訴える団体は何処にもいるわけで帝国のやり方に避難を唱えるものも少なくなかった。カルナックもまたその一人である。
戦争終結後、カルナックは帝国から離脱し再び孤児院へと戻る。孤児院の運営は厳しいながらも彼が戻ってきてからは安定し始めた。カルナックは修道士や孤児達と幸せに暮らし始めたがそう長くは続かなかった。カルナックの脱退によって反逆罪の罪に囚われた残りの二人のうち一人は孤児院の強襲を始めた、後の「帝国孤児院虐殺事件」である。カルナックは仕事で街まで出かけていた時を狙われた、戻った時そこは彼の知る孤児院ではなかった。院は焼かれ周りには孤児達の死体。彼は泣いた、まさか孤児院が襲われるなど思いもしていなかったからだ。悲しみの渦に飲まれながらも孤児達を一つに纏め火葬する。これから如何すればいいか途方に暮れていた時地面に落ちる光る物を見つけた。ギルドより譲り受けた古代の通信機だ、そこから雑音交じりながらも声が聞こえる。その声を聴いた時カルナックは怒り狂う。声の正体は共に旅をした仲間エレヴァファルだ。
「ようカルナック、てめぇが悪いんだぜ? てめぇが裏切らなければこんな事にはならなかった」
下卑た声が聞こえる、親友だった声がひどく憎い。金と地位に目がくらみ育った孤児院にした行い。カルナックは許すことが出来なかった。
「エレヴァ、今どこにいる」
戦争終結後、カルナックは帝国から離脱し再び孤児院へと戻る。孤児院の運営は厳しいながらも彼が戻ってきてからは安定し始めた。カルナックは修道士や孤児達と幸せに暮らし始めたがそう長くは続かなかった。カルナックの脱退によって反逆罪の罪に囚われた残りの二人のうち一人は孤児院の強襲を始めた、後の「帝国孤児院虐殺事件」である。カルナックは仕事で街まで出かけていた時を狙われた、戻った時そこは彼の知る孤児院ではなかった。院は焼かれ周りには孤児達の死体。彼は泣いた、まさか孤児院が襲われるなど思いもしていなかったからだ。悲しみの渦に飲まれながらも孤児達を一つに纏め火葬する。これから如何すればいいか途方に暮れていた時地面に落ちる光る物を見つけた。ギルドより譲り受けた古代の通信機だ、そこから雑音交じりながらも声が聞こえる。その声を聴いた時カルナックは怒り狂う。声の正体は共に旅をした仲間エレヴァファルだ。
「ようカルナック、てめぇが悪いんだぜ? てめぇが裏切らなければこんな事にはならなかった」
下卑た声が聞こえる、親友だった声がひどく憎い。金と地位に目がくらみ育った孤児院にした行い。カルナックは許すことが出来なかった。
「エレヴァ、今どこにいる」