「あのっ」
「どうした?」
「公園で
お母さんから着替えを受け取ることになってるの」
泊まる、友達の家で。
そうすると。
必要になる、着替えが。
お母さんとのメッセージのやりとりで。
そう送られてきた、お母さんから。
本当は。
泊まるわけではない、友達の家に。
だけど。
そういうことにしている以上。
受け取らないわけにはいかない、着替えを。
だから。
受け取る、着替えを。
お母さんから。
した、そういうことに。
「そうなのか。
それなら、俺も一緒に待つ」
空澄はそう言い。
離した、そっと。
掴んでいる私の腕を。
「そんなの悪いよ」
『家に来て』
そう言ってくれたり。
『一緒に待つ』
そう言ってくれたり。
良くしてもらえる、こんなにも。
空澄に。
私は。
できていない、何も。
空澄に。
「全然。
全く悪くない。
むしろ彩珠と一緒に待ちたい」
それなのにっ。
そんな言葉をっ。
空澄っ⁉
今の言葉。
それは、どういうふうに受け取ればいいのだろうか。