この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている




 いつも魅力的な空澄(あすみ)

 そんな空澄が。
 より一層、魅力的に。





 やさしい朝焼けの光。

 包み込んでいる、やさしく。
 空澄のことを。


 そうすることで。
 より輝いている、空澄が。



 そんな空澄は。
 眩し過ぎて。

 できない、直視することが。


 そのはずなのに。
 目を離す、空澄から。
 できない、そうすることが。


「本当だから」


 目を離す、空澄から。

 そうすることができず。
 見つめている、じっと。


 そんなとき。
 話し始めた、空澄が。



 だけど。

 本当って。
 何がだろう。


「凪紗たちに言った、あの言葉」


 あの言葉?


「『特別』って言ったこと」


 え。


「好きだから」


 それは。
 あまりにも突然で。


「俺は彩珠(あじゅ)のことが好きだ」


 一瞬、わからなかった。
 空澄が何を言っているのか。



 だけど。
 理解した、すぐに。


 そのとたん。
 ものすごい勢いで。
 暴れ出した、心臓が。

 そして。
 熱くなってきた、顔も。


「彩珠の気持ちは、
 いろいろ落ち着いてから教えてくれればいいから」


 気遣ってくれている。
 空澄が私のことを。



 だけど。

 必要ないよ。
 その気遣いは。


 だって。