「なんだよ、それ。
 言ってくれるじゃねぇか」


 休憩していた凪紗のニヤニヤ。
 始まった、再び。


「だったらさぁ、
 なおさら私らのことも連れて行かないとな」


 そう言いながら。
 頷いている、凪紗は。
『うんうん』と。


「なぜそうなる」


 凪紗の言葉に。
 空澄(あすみ)は。
 している、不思議そうな表情(かお)を。


「いいだろ。
 連れていく人数が増えたところで
 減るもんじゃないんだからさ」


「なっ、そうだろ」
 そう言いながら。
 している、ポンポンと。
 空澄の肩を。

 そんな凪紗に。
 言っている、空澄は。
「凪紗、お前なぁ」と。