そこは桜が咲き乱れた庭のような場所だった。白い羽の人は歩き続ける。すると桜と同じ色をした髪の女の人が椅子に座って私を見ていた。
「ご苦労様。後もよろしくね。」
と女の人が白い羽の人に声をかけると白い羽の人はもと来た方へ戻っていった。女の人が突然語り出した。
「ずっと昔、まだ善悪すらも存在しないころの話。生い茂るジャングルには仲のいい四匹の虎がいた。その中でもコラフィンティアとコラフィンダモは特に仲が良かった。ここしばらくの間獲物が取れず四匹は餓死寸前だった。コラフィンティアとコラフィンダモはそれぞれで獲物を探しに行った。
しばらくすると残った二匹の間を一匹のウサギが走り去った。一匹が鋭い爪をだし仕留めようとした。だがその爪は反対側のもう一匹の虎の胸を引き裂いた。その途端胸を引き裂かれた虎は怒り狂いもう一匹の虎に噛み付いた。互いに争いあい、どちらも地面に倒れた。そこに獲物を探しに行っていたコラフィンダモが戻ってきた。餓死寸前だったコラフィンダモは食欲に駆られ倒れていた仲間を食べ始めた。コラフィンティアが戻ってきた。
コラフィンティアは呆然とした。コラフィンダモとコラフィンティアは争った。倒れていた二匹のように。その後地面には四匹の虎が倒れていた。コラフィンダモの魂は悪に、コラフィンティアの魂は善となりコラフィンティアはここへコラフィンダモはどこかへ去った。」