芸術の人であるヨータは、私にはよくわからない抽象的なモノをこつこつと彫りまくる彫刻作家さんである。

ヨータの使う素材はほとんどが木なのだが、木彫りっていっても仏像だとかシャケをくわえた熊だとかを彫っているわけではない。彼の作品はどれもリアルとは程遠い謎の形状をしている。

そかしそれは芸術ド素人の私には難しすぎた。
なにか現実に存在するものを彫ってみてよ、というリクエストに応えてヨータが彫ってくれたのが『菜緒の胸像』だったのだ。