しかし。

「嘘でしょ、なんで??」

犬にしては大きいその『何か』は、なんとおでんを食べていた。
ああ、人間だーーー浮浪者の(かた)かもしれない。どうしようーーー

頭をかかえつつも、更に距離をつめる。
ダッシュで逃げ切れそうな距離をキチンと確保してから、私はその『何か』に恐る恐る声をかけた。



「あのうーーー」