☆☆☆
「あの、希」
「ごめん、トイレ」
せっかく手紙を書いてもやはり渡すタイミングはなかった。
希は明らかに自分のことを避けている。
そのたびに胸がチクチクと傷んで萌を攻撃した。
「今日の希どうしたんだろうね?」
昼休憩中、他の友人らとお弁当を囲んでいるとき、自然とそんな話題になった。
みんなも希を見ていて異変に気がついていたのだ。
話題の中心になっている希は休憩時間が始まってすぐに教室を出ていってしまい、戻ってきていない。
きっと、外でひとりで食べているのだろう。
ここまで避けられたことは今まで一度もなかったから、さすがの萌も元気がなくなってきていた。
「わからない」
萌が弱い声で答えると、隣の席の子が肩を叩いてきた。
「萌が気にするようなことじゃないよ。きっと、家とかでなにか嫌なことがあったんだよ」
「そうかな」
「そうだよ。私達だって希がどうしてあんな風になったのか、全然わかんないし」
ねぇ?
と、互いに目を見交わせて同意を示す。
「あの、希」
「ごめん、トイレ」
せっかく手紙を書いてもやはり渡すタイミングはなかった。
希は明らかに自分のことを避けている。
そのたびに胸がチクチクと傷んで萌を攻撃した。
「今日の希どうしたんだろうね?」
昼休憩中、他の友人らとお弁当を囲んでいるとき、自然とそんな話題になった。
みんなも希を見ていて異変に気がついていたのだ。
話題の中心になっている希は休憩時間が始まってすぐに教室を出ていってしまい、戻ってきていない。
きっと、外でひとりで食べているのだろう。
ここまで避けられたことは今まで一度もなかったから、さすがの萌も元気がなくなってきていた。
「わからない」
萌が弱い声で答えると、隣の席の子が肩を叩いてきた。
「萌が気にするようなことじゃないよ。きっと、家とかでなにか嫌なことがあったんだよ」
「そうかな」
「そうだよ。私達だって希がどうしてあんな風になったのか、全然わかんないし」
ねぇ?
と、互いに目を見交わせて同意を示す。