パーティー当日。
 白雪やほかの使用人たちに手伝ってもらい、あわただしく準備をしていた。
 生まれて初めて本格的な振袖を着てみて、舞い上がってしまった。
 美桜が選んだのはピンク色の花柄で、金色の刺繍(ししゅう)が入った可愛らしい振袖だった。
 着付けをしてもらった後に化粧をしてもらい、出来上がった後の自分が別人のように見えて驚いた。
「白雪さん、どうですか。変なところあります?」
「大丈夫です。いつも可愛らしいですが、振袖が()えてもっと可愛らしいですよ」 
 白雪の確認を得て玄関に向かうと、黒と藍色の着物を着た聖等が待っていた。
 いつも屋敷にいるときは和服だが、いつもの和服とは違ってちゃんとしたものを着ているので、クラりとする。
「可愛いな」
 美桜をじっと見つめてから聖等はそうつぶやいた。
 イケメンから可愛いなんて言われたら、普通の女性は腰を抜かしてしまう。
 美桜は言われ慣れているので、何とか腰を抜かさずに済み、聖等の手を取って会場へと向かった。