空の色は、驚くほど青くてつい見入ってしまった。他の乗客達がぞろぞろと降り初めているのに気付いて、慌てて鞄を取って同じ方向へ歩き出した。
『沖縄へようこそ』
足を踏みこんだ空港で、そう大きく書かれた歓迎の文字が目にとまった。構内の大きな窓ガラス越しにも、外気の熱が伝わってくるようだった。
「大浜さん、船で石垣まで連れて行ってくれるらしいけど、大丈夫なのかな……」
今になって思い返してみれば、長い船旅は経験にない。思わずエスカレーターに乗ったところでポツリと呟いたら、下の方から「おーい!」とまさにその人の声が聞こえてき。
目を向けてみると、半袖半ズボンという格好をした大浜が、『めんそーれ』と書かれた真新しいプリントTシャツ姿で、こちらに向かって大きく手を振っているのが見えた。
了
『沖縄へようこそ』
足を踏みこんだ空港で、そう大きく書かれた歓迎の文字が目にとまった。構内の大きな窓ガラス越しにも、外気の熱が伝わってくるようだった。
「大浜さん、船で石垣まで連れて行ってくれるらしいけど、大丈夫なのかな……」
今になって思い返してみれば、長い船旅は経験にない。思わずエスカレーターに乗ったところでポツリと呟いたら、下の方から「おーい!」とまさにその人の声が聞こえてき。
目を向けてみると、半袖半ズボンという格好をした大浜が、『めんそーれ』と書かれた真新しいプリントTシャツ姿で、こちらに向かって大きく手を振っているのが見えた。
了