驚いたことに、あれから穂花は西棟の階段に来てくれるようになった。
けれど穂花の様子を見る限り、嫌がらせは日を追うごとにエスカレートしているように感じる。
少しは気を許してくれるようになったのか、穂花は嫌がらせに対する弱音も口にするようになった。「もう嫌になっちゃうよねー」と、明るめに変換してはいるけれど、常に何かを込めているようにも感じる。
気を許してくれたのが嬉しい。でも聞けば聞くほど穂花をいじめる奴に対する憎しみも湧いてくる。
穂花は決まってお弁当を半分くらい食べたところで、そそくさと自分の教室に戻っていく。油断して周囲に対する警戒心を解いているのはいつも僕の方だ。
階段の踊り場から隣の棟にある自分の教室を眺めると、山口と窓越しに目が合いそうになった。
けれど穂花の様子を見る限り、嫌がらせは日を追うごとにエスカレートしているように感じる。
少しは気を許してくれるようになったのか、穂花は嫌がらせに対する弱音も口にするようになった。「もう嫌になっちゃうよねー」と、明るめに変換してはいるけれど、常に何かを込めているようにも感じる。
気を許してくれたのが嬉しい。でも聞けば聞くほど穂花をいじめる奴に対する憎しみも湧いてくる。
穂花は決まってお弁当を半分くらい食べたところで、そそくさと自分の教室に戻っていく。油断して周囲に対する警戒心を解いているのはいつも僕の方だ。
階段の踊り場から隣の棟にある自分の教室を眺めると、山口と窓越しに目が合いそうになった。