ぼけっとしていると、国語準備室のドアが開いた。


「……はーい。わかりましたー。
 って、うわぁっ! 赤佐さんっ?!」


「あっ、中野さん……。」


彼女は中野風香(なかの ふうか)さん。同じクラスのほんわか系女子。働き者の小動物なイメージ。


彼女は大きなダンボールの箱を抱えていた。


「大丈夫? 持とうか?」


「ううんっ! 大丈夫だよ! っていうか、赤佐さんは何でここに……?」


「文芸部に入部しようかなーって。」


まだ何となく、だけれど。


「ほんとにっ?!」


中野さんは前のめりになって、笑顔で言った。