そんなはずないのに……これは宗君が今泉家を救うために言い出してくれたもの。でも、それでもいい。
もったいなくて断るなんてできない。
私は宗君に「うん、結婚する」と、伝えてすぐ母を見つめた。
「お母さん、私、宗君と結婚する!」
母は一瞬だけほっとしたような表情を作ったけれど、すぐに不安げに眉を寄せた。
「梨華、いいの?宗君のことはよくわかっているから安心してお任せできるけど、心無い言葉をかける人もいるかもしれないわよ」
今日の今日まで、正君と結婚するために動いていた私を、一番側で見てきたのは母だ。心配する気持ちはわかる。
でも、やっぱりこのチャンスを逃したくない。
「せっかく準備してきたんだもの。宗君と結婚する。“belle”のためにも」
もう、こんなチャンス二度とこない。どんな形であれ宗君と結婚できるのなら、幸せだ。
それが彼の愛は一ミリもないものでも__。
もったいなくて断るなんてできない。
私は宗君に「うん、結婚する」と、伝えてすぐ母を見つめた。
「お母さん、私、宗君と結婚する!」
母は一瞬だけほっとしたような表情を作ったけれど、すぐに不安げに眉を寄せた。
「梨華、いいの?宗君のことはよくわかっているから安心してお任せできるけど、心無い言葉をかける人もいるかもしれないわよ」
今日の今日まで、正君と結婚するために動いていた私を、一番側で見てきたのは母だ。心配する気持ちはわかる。
でも、やっぱりこのチャンスを逃したくない。
「せっかく準備してきたんだもの。宗君と結婚する。“belle”のためにも」
もう、こんなチャンス二度とこない。どんな形であれ宗君と結婚できるのなら、幸せだ。
それが彼の愛は一ミリもないものでも__。