美奈にとって今クラスで目立つことはまたイジメのターゲットになるかもしれないということ。


私にイジメをなすりつけたことは絶対にバレたくないはずだった。


「うん……わかった。もういいよ」


きっと今の美奈に嘘はない。


そっと顔をあげた美奈の瞳は少しだけ濡れているようにも見えた。


それは蛍光灯の光でキラキラと輝いていて、やっぱりキレイだと感じた。


こんなことになってもまだ美奈のことが好きだなんて、ゆりえにバレたら呆れられるかもしれない。


だけどせっかく生まれたこの感情を私は大切にしたいと思う。


きっと、いや、絶対に叶うことはなくても。