「あんたたちも、これで満足した?」


ゆりえはそう言うと両側に立っていた生徒たちを手で追い払った。


ゴミが飛び散り、慌ててどけていく。


「な、なによ。私は謝らないからね」


アンナが後退りをする。


しかしゆりえはそんなアンナに冷めた視線を向けた。


「確かにあんたも謝らなきゃいけない。だけど一番じゃない」


ゆりえはそう言うと私の腕を掴んで立ち上がらせた。


「行くよ」


「え?」


どこへ?


その格好のままで?


そんな質問を挟む暇もなく、ゆりえは大股で教室を出たのだった。