よかった。


やっぱりゆりえはすごいんだ。


そう安心したのもつかの間だった。


「もしかしてあんたも同性愛者? だからこいつとずっと一緒にいたとか?」


ニヤついた笑みはゆりえへも向けられて私は目を丸くした。


今まではどんなトラブルでもゆりえが出ていけば円満に解決することができていた。


だけどもう、今までのようにはいかないようだ。


恋愛関係においてはみんな興味が強く、更に女子校ということで好奇心が渦巻いているのがわかる。


それは私とゆりえの体に絡みついて離れてくれない。


「それありえる! でも残念、紗季は美奈のことが好きなんだって。あんた振られちゃったね?」


ジュリの言葉に「そんなことない!」と叫んでいた。


親友のゆりえをそんな風にバカにされて黙っていることはできない。


「ゆりえは私の親友だから一緒にいただけ。ゆりえは今回のことに関係ない!」