どうしてこんなことをするの?


なんで昨日のことをこのふたりに話したりしたの?


美奈に聞きたいことは山のようにあったけれど、ショックで言葉が出てこない。


裏切られたという気持ちが湧き上がってくる。


だけど私は美奈に口止めもなにもしていないのだ。


こうしてバラ撒かれてしまっても仕方ないことなのかもしれない。


グルグルと頭の中で思考を巡らせていると隣にいたゆりえがB組の教室内に足を踏み入れた。


慌てて追いかけようとしたけれど、足がふらついて前に出ない。


ゆりえはそのまま真っすぐに美奈の前で立ち止まる。


美奈は数歩後ずさりをシて、青ざめた顔でゆりえを見つめた。


「どうしてバラしたの?」


ゆりえからの質問に美奈は視線をそらして黙り込む。