その質問に美奈は一瞬言葉に困ったように間を開けた。
それからまたさっきと同じような笑顔を浮かべて「うん」と、頷く。
私と美奈は高松女子高校の3年生。
美奈と私は1年生の頃同じクラスになったことがある。
友達というほどの関係では無いけれど、今でも廊下ですれ違えば挨拶くらいはする仲だ。
「保健室に行く?」
水道の水を止めた美奈へそう聞くと、美奈はまた驚いたように私を見つめた。
「大丈夫だよ。1人で行けるから」
美奈は少し困ったような、迷惑そうな感じのする表情を浮かべてそう言うと、私に背を向けて歩きだした。
きっと、それほど仲良くもない私に心配されても困るだけなんだろう。
そうわかったけれど、私は勝手に美奈の後ろをついてあるき始めた。
美奈も気がついているはずだけれど、振り返ろうとはしない。
それならそれでもいいと思い、会話もなくあるき続ける。
校舎内は外の熱気が嘘のように少しヒヤリとしている。
特に1階には教室がないので、いつも少し変わった雰囲気を持っていた。
それからまたさっきと同じような笑顔を浮かべて「うん」と、頷く。
私と美奈は高松女子高校の3年生。
美奈と私は1年生の頃同じクラスになったことがある。
友達というほどの関係では無いけれど、今でも廊下ですれ違えば挨拶くらいはする仲だ。
「保健室に行く?」
水道の水を止めた美奈へそう聞くと、美奈はまた驚いたように私を見つめた。
「大丈夫だよ。1人で行けるから」
美奈は少し困ったような、迷惑そうな感じのする表情を浮かべてそう言うと、私に背を向けて歩きだした。
きっと、それほど仲良くもない私に心配されても困るだけなんだろう。
そうわかったけれど、私は勝手に美奈の後ろをついてあるき始めた。
美奈も気がついているはずだけれど、振り返ろうとはしない。
それならそれでもいいと思い、会話もなくあるき続ける。
校舎内は外の熱気が嘘のように少しヒヤリとしている。
特に1階には教室がないので、いつも少し変わった雰囲気を持っていた。