今まで休憩時間に会うことができなかったのは、きっと相手に呼び出されたりしていたからだろう。


そうとわかるときつく下唇を噛み締めた。


どうして今まで気がつかなかったんだろう。


クラスが違うから。


美奈とは連絡先も知らないくらいの関係だから。


きっと、他人はそう言って私のことを慰めてくれるだろう。


わからなくても当然だよと。


でも違う。


知らなかったで許されることじゃない。


だって私は美奈に恋をしているんだから。


「もしかして、あの時も?」


私はグラウンドで美奈と会ったときのことを訪ねた。


あの時私ははじめて美奈のことが好きだと感じた。