ゆりえに相談したその日も結局美奈を見つけることはできなかった。


好きな人に会えない寂しさ、不安を抱えたまま１日を終えて校門へと向かって歩く。


校庭では部活動に励む後輩たちの姿があり、それはどれもキラキラと輝いてみえた。


しかしやはり美奈に感じた輝きとは別のものだった。


私は美奈に特別な感情を持っている。


美奈のことを考えるだけで胸がワクワクするし、落ち着かない気持ちにもなる。


昔、小学校の頃同級生の男の子を好きだと感じたことがあるけれど、そのときよりももっとリアルな感情が胸の中に渦巻いているのがわかる。


「でも、女子校なんだよなぁ」


思わずため息と共に言葉が漏れた。


恋愛は自由だと言われる時代になっているし、ゆりえのようなみんなからの憧れの存在もいる。


だけど本気で好きになってしまったらどうすればいいかわからない。