私と東堂君が付き合うことになったことをすずに話すと。
「へぇー!よかったじゃん」
「うん」
こうして、教室に向かうと。
「ねぇ、なんか新しい机あるけど?」
クラスの子が言っていた。
「転校生?私に続いて?」
すずが言った。
「そうじゃん?この学園って転校生多いね」
みんなで楽しみにしていると
「席につけー!皆が楽しみにしている転校生を紹介しよう!テンション上げて!!」
先生、ハイテンション。
「入って来ていいぞ」
先生がそう言うと。
小柄な女の子が入って来た。
同学年とは思えないくらい幼児のような顔をしている。
身長も小さかったため、本当は小学生かって聞きたくなるほど。
「秋川笑真です。よろしく」
秋川さんは、杖らしきものを持っていた。
休み時間になると皆、秋川さんの席に行った。
「ねぇねぇ、その杖なに?」
私が気になってたこと。
「これは、魔法の杖よ。あたしの家系は魔女なの」
そんなの絵本にしかいないと思ってた。
「笑真ちゃんってどこから来たの?」
「ドイツよ」
「ドイツ⁉なんでドイツにいたの?」
「あたしのおばあ様はドイツにいて、お母様が体調を崩してしまってあたしは当分の間おばあ様のところで面倒を見てもらっていたのよ」
皆、秋川さんのことに興味津々だ。
お昼ご飯を食べに行こう。
私はよく、人目のない木陰で食べている。
「──!」
誰かの声がかすかに聞こえる。
少し近くに行ってみると。
「なんで笑真がこの学園に来たんだ?」
「そんなの蓮がいるからに決まってんでしょ!」
笑真ちゃんは、東堂君のことを『蓮』と呼び捨てにしていた。
「いや、俺がいるからってわざわざドイツから帰って来たわけないだろうな?」
『東堂君がいるから』だとしたらものすごい理由な気がする。
「そうよ!蓮がいるから!」
「マジかよ……ビックリするわ」
「……ねぇねぇ、蓮ってカノジョっているの?」
いきなりそんな質問。
「いるけど?」
「ウソでしょ?」
笑真ちゃんの瞳が丸くなった。
「ホント」
「えー!ウソだよ!絶対!」
幼い子供みたいにピョンピョン跳ねながら言った。
「じゃあ、俺、昼飯食べにいくから。笑真も食べろよー」
「ヤダヤダ!蓮と食べたい!」
本当に幼い子供が駄々をこねるようだった。
「約束してるから。また後で」
そう言って、東堂君は行ってしまった。
それに続くように、秋川さんもその場から去ってしまった。
「……やっと、食べれる」
私はお昼ご飯を食べ始めた。
ガサガサッ。
「…⁉なに?」
物音がした。
なんだか、怖い。
「ふぅ……よっ」
「東堂君?なんで、ここにいるってわかったの?」
ビックリした。
「食堂行こうとしたら、たまたま見えたから。てか、いつもここで食べてんの?」
「うん。……秋川さんは?」
「笑真?なんで?」
「あっ、さっき……ここで、話してるのが聞こえたの。勝手に聞いてごめん」
「全然大丈夫だよ。先に話しておくと、俺と笑真は幼馴染って間柄」
「そ、そうなんだ……」
だから、呼び捨てにしていたのか。
だけど、何故か引っ掛かりがある。
「……里奈には先に言っておくが、あいつ、気難しいヤツだから注意しといたほうがいいかも」
「そっか……って、今里奈って言った?」
「呼んじゃダメなの?付き合ってるんだし」
「ううん、いいけど。急すぎて、驚いたってだけ」
「じゃあ、俺のことも蓮って呼んで」
蓮なんて、呼べるはずない。
「え、えぇー……?」
「嫌?」
「嫌っていうか……その、緊張しちゃうよ」
緊張しすぎて、心臓止まっちゃうよ。
「へぇー!よかったじゃん」
「うん」
こうして、教室に向かうと。
「ねぇ、なんか新しい机あるけど?」
クラスの子が言っていた。
「転校生?私に続いて?」
すずが言った。
「そうじゃん?この学園って転校生多いね」
みんなで楽しみにしていると
「席につけー!皆が楽しみにしている転校生を紹介しよう!テンション上げて!!」
先生、ハイテンション。
「入って来ていいぞ」
先生がそう言うと。
小柄な女の子が入って来た。
同学年とは思えないくらい幼児のような顔をしている。
身長も小さかったため、本当は小学生かって聞きたくなるほど。
「秋川笑真です。よろしく」
秋川さんは、杖らしきものを持っていた。
休み時間になると皆、秋川さんの席に行った。
「ねぇねぇ、その杖なに?」
私が気になってたこと。
「これは、魔法の杖よ。あたしの家系は魔女なの」
そんなの絵本にしかいないと思ってた。
「笑真ちゃんってどこから来たの?」
「ドイツよ」
「ドイツ⁉なんでドイツにいたの?」
「あたしのおばあ様はドイツにいて、お母様が体調を崩してしまってあたしは当分の間おばあ様のところで面倒を見てもらっていたのよ」
皆、秋川さんのことに興味津々だ。
お昼ご飯を食べに行こう。
私はよく、人目のない木陰で食べている。
「──!」
誰かの声がかすかに聞こえる。
少し近くに行ってみると。
「なんで笑真がこの学園に来たんだ?」
「そんなの蓮がいるからに決まってんでしょ!」
笑真ちゃんは、東堂君のことを『蓮』と呼び捨てにしていた。
「いや、俺がいるからってわざわざドイツから帰って来たわけないだろうな?」
『東堂君がいるから』だとしたらものすごい理由な気がする。
「そうよ!蓮がいるから!」
「マジかよ……ビックリするわ」
「……ねぇねぇ、蓮ってカノジョっているの?」
いきなりそんな質問。
「いるけど?」
「ウソでしょ?」
笑真ちゃんの瞳が丸くなった。
「ホント」
「えー!ウソだよ!絶対!」
幼い子供みたいにピョンピョン跳ねながら言った。
「じゃあ、俺、昼飯食べにいくから。笑真も食べろよー」
「ヤダヤダ!蓮と食べたい!」
本当に幼い子供が駄々をこねるようだった。
「約束してるから。また後で」
そう言って、東堂君は行ってしまった。
それに続くように、秋川さんもその場から去ってしまった。
「……やっと、食べれる」
私はお昼ご飯を食べ始めた。
ガサガサッ。
「…⁉なに?」
物音がした。
なんだか、怖い。
「ふぅ……よっ」
「東堂君?なんで、ここにいるってわかったの?」
ビックリした。
「食堂行こうとしたら、たまたま見えたから。てか、いつもここで食べてんの?」
「うん。……秋川さんは?」
「笑真?なんで?」
「あっ、さっき……ここで、話してるのが聞こえたの。勝手に聞いてごめん」
「全然大丈夫だよ。先に話しておくと、俺と笑真は幼馴染って間柄」
「そ、そうなんだ……」
だから、呼び捨てにしていたのか。
だけど、何故か引っ掛かりがある。
「……里奈には先に言っておくが、あいつ、気難しいヤツだから注意しといたほうがいいかも」
「そっか……って、今里奈って言った?」
「呼んじゃダメなの?付き合ってるんだし」
「ううん、いいけど。急すぎて、驚いたってだけ」
「じゃあ、俺のことも蓮って呼んで」
蓮なんて、呼べるはずない。
「え、えぇー……?」
「嫌?」
「嫌っていうか……その、緊張しちゃうよ」
緊張しすぎて、心臓止まっちゃうよ。