入学式でもらった部活紹介パンフレットを見たときから、イヤな予感はしていた。
(軽音部…載ってないな…)
俺は永島達樹。
昨日の入学式が終わってから、一枚の紙を穴が開くほど見つめている、東高校1年生だ。
その紙、すなわち「東高校部活動一覧」こそ、俺の華々しい高校デビュー、そしてソロボーカルデビューを飾る軽音部の名前と活動紹介が、ドーンと掲載されている…はずだった。
(ない…)
「なあ、部活決めた? 俺やっぱりサッカー!」
「弓道部見に行ってみようかなぁ」
「あ、僕も弓道気になってた! 一緒にいこうぜ!」
「達樹はどうする?」
「…へ?」
クラスメートが部活の話題で盛り上がっているが、俺はついていけてなかった。
「何だよ、達樹まだ決めてねーのかよ。一緒に弓道部行く?」
「あ、いや、俺は…」
今日、体育館であった部活動紹介でも、軽音部のパフォーマンスは無く…その後の中庭の新入生勧誘でも、軽音部からチラシをもらうことは出来なかった。
去年、文化祭の見学に来たときにはステージやってたのに。まさか…。
「き、休部ぅ!?」
比較的予想出来ていた答えだったはずなのに、俺は不覚にも、職員室で素っ頓狂な声を上げてしまった。
「そう。去年の軽音部、メンバーが全員3年生で…卒業しちゃったから、残念ながら今は部員がゼロなんだよね」
軽音部が影も形も見えないことを不審に思った俺は、恐る恐る担任に確認したのだが…担任の口からは、聞きたくなかった事実が淡々と告げられるのみだった。
「軽音部…なくなっちゃったんですか?」
「たぶん、廃部手続きはしてないから、また部員が5人以上集まれば部活動として再開できると思うんだけど」
どうやら、学校の部活動規定がそうなっているらしい。
…ってことは、軽音部をやりたければ俺が仲間を探さなきゃいけないのか…。
(軽音部…載ってないな…)
俺は永島達樹。
昨日の入学式が終わってから、一枚の紙を穴が開くほど見つめている、東高校1年生だ。
その紙、すなわち「東高校部活動一覧」こそ、俺の華々しい高校デビュー、そしてソロボーカルデビューを飾る軽音部の名前と活動紹介が、ドーンと掲載されている…はずだった。
(ない…)
「なあ、部活決めた? 俺やっぱりサッカー!」
「弓道部見に行ってみようかなぁ」
「あ、僕も弓道気になってた! 一緒にいこうぜ!」
「達樹はどうする?」
「…へ?」
クラスメートが部活の話題で盛り上がっているが、俺はついていけてなかった。
「何だよ、達樹まだ決めてねーのかよ。一緒に弓道部行く?」
「あ、いや、俺は…」
今日、体育館であった部活動紹介でも、軽音部のパフォーマンスは無く…その後の中庭の新入生勧誘でも、軽音部からチラシをもらうことは出来なかった。
去年、文化祭の見学に来たときにはステージやってたのに。まさか…。
「き、休部ぅ!?」
比較的予想出来ていた答えだったはずなのに、俺は不覚にも、職員室で素っ頓狂な声を上げてしまった。
「そう。去年の軽音部、メンバーが全員3年生で…卒業しちゃったから、残念ながら今は部員がゼロなんだよね」
軽音部が影も形も見えないことを不審に思った俺は、恐る恐る担任に確認したのだが…担任の口からは、聞きたくなかった事実が淡々と告げられるのみだった。
「軽音部…なくなっちゃったんですか?」
「たぶん、廃部手続きはしてないから、また部員が5人以上集まれば部活動として再開できると思うんだけど」
どうやら、学校の部活動規定がそうなっているらしい。
…ってことは、軽音部をやりたければ俺が仲間を探さなきゃいけないのか…。