その言葉に続いて、目の前が真っ暗になった。来栖という人がわたしの目の前に顔を近づけているのがわかった。
「えっと、もしかして目が見えないの?」
「はい」
「そっか。まあ、そういうこともあるよね」
目が見えなくなった理由なんかを、この人は詳しく聞いてくることはなかった。
コンプレックスプランとはそういうもの。周りが自然とその状況を受け入れていく。
「名前とか教えてくれる? あ、ちなみにおれは来栖涼。きみは?」
「篠崎遥です」
そのとき、わたしの脳裏に高木くんの言葉が浮かんだ。
この高校には遊び人の先輩がいて、その人が来栖だったような。結構珍しい名字だから、この人で間違いないと思うけど。
「遥ちゃんね。このあとは予定とかあるの?」
「え、予定ですか?」
「うん。もっとお話ししたいなって思ったんだけれど」
「すいません。待ち合わせがあるので」
「そっか。残念だな」
さっそく誘われてしまった。
高木くんのいってたことは事実みたい。
危ない人には感じられなかったけれど、わたしは人見知りだからなにも知らない相手と長く話すのは難しい。
とりあえずここは嘘をついて、わたしはそそくさとその場をあとにした。
「えっと、もしかして目が見えないの?」
「はい」
「そっか。まあ、そういうこともあるよね」
目が見えなくなった理由なんかを、この人は詳しく聞いてくることはなかった。
コンプレックスプランとはそういうもの。周りが自然とその状況を受け入れていく。
「名前とか教えてくれる? あ、ちなみにおれは来栖涼。きみは?」
「篠崎遥です」
そのとき、わたしの脳裏に高木くんの言葉が浮かんだ。
この高校には遊び人の先輩がいて、その人が来栖だったような。結構珍しい名字だから、この人で間違いないと思うけど。
「遥ちゃんね。このあとは予定とかあるの?」
「え、予定ですか?」
「うん。もっとお話ししたいなって思ったんだけれど」
「すいません。待ち合わせがあるので」
「そっか。残念だな」
さっそく誘われてしまった。
高木くんのいってたことは事実みたい。
危ない人には感じられなかったけれど、わたしは人見知りだからなにも知らない相手と長く話すのは難しい。
とりあえずここは嘘をついて、わたしはそそくさとその場をあとにした。