そんな日がいつか来るのか、わたしにもまだわからない。いまのわたしにできるのはおじさんとおばさんの将来の負担を減らすこと。

 そうなると、やっぱりコンプレックスプランを始めないと。とくに難しいものを。

 食事が終わって、次はお風呂。着替えを持って洗面所に入る。服を脱ぐ前にじっくりと鏡を見てみる。

 倉田先輩からはブスって直接言われた。改めて自分の顔を見ると、それも仕方がないかなという気持ちもある。

 全体的にパーツが小さめで、特徴といえるものがない。一重だから、目付きも悪いし。

 こんな顔で橘先輩と付き合うのはおかしいよね。そうだよ。でも、同時にこうも思う。わたしが橘先輩を振ることが許されるのかなって。

 それはそれで反発を浴びそう。その顔で橘先輩を振るなんて何様のつもりなの、そんなことを言われるかも。これってどっちに進んでも地獄なんじゃ。

 はあと鏡の前でため息をつく。みんなが納得するような理由ってないのかな。

 そう考えたとき、ふとひらめくものがあった。そうだ、これならいろんな問題を解決できるんじゃ。

「やるしかないよね」