「今日は何が食べたい？」

そんなことをわたしはおじさんとおばさんから何度も聞かれる。

わたしの食べたいものなら二人はなんでもリクエストに答えてくれる。ダメだなんてこと、一度も言われたことはない。

わたしはそんなに好きなものと嫌いなものがハッキリと別れているタイプじゃないし、おばさんの作る料理には不満なんて感じたことはなかったけど、なんでもいいと答えるとおばさんは少し困った顔をする。

二人はわたしの望みを叶えたいと思っている。
わたしが喜ぶ顔が見たくてそういっている。
だからわたしは毎日のように食べたいものを考えないといけない。

夕食は外食のこともある。
外で食べる場合が多いかもしれない。

その方がわたしが喜ぶと二人は思っている。これはわたしがおばさんの手作り料理をうまく表現できないからかもしれない。

もっと的確においしさを伝えられたらいいけど、わたしにはおいしいくらいしか言葉が思いつかない。

今日はわたしはお寿司が食べたいと言った。特別に好きなわけじゃないけど、なんとなく、頭に浮かんだものがお寿司だった。

そうしたら、おじさんとおばさんはカウンター式で目の前でお寿司を握ってくれる高級なお店へと連れていってくれた。