「なにこれ、誰の靴??」
「三花さんのじゃあないね。お客さんかなあ」

玄関にきちんと揃えてある、上品で落ち着いたベージュのパンプス。
晴と一緒にじーっとそれを眺めていると、バタバタ~ってすんごい足音がして、めったに見ない真面目な顔した三花さんが玄関に現れた。

「晴くん!! 遥さんが来てる!!」

「ーーーえ!!」
晴の顔が固まった。
「遥さんって誰?」 
「オレの、母親・・」

三花さんちに帰ってきた私たちを待っていたのは、晴のお母さんだった。