「晴のバカっっ!! 見られちゃった、どうしよう・・今のうちのクラスのーーー」
って騒ぐ私の口をまた晴が塞いだ。

「!!!」

「いいじゃん。オレら『つきあってる』んだし」
「よくない!」
ちょっと困った顔した晴が私の頬に手を伸ばしてきて、宥めるようにゆっくり撫でる。
「大丈夫だって。気にすんな」
頬を滑る晴の手に、ついついホッと力が抜けた。晴がそう言うならホントに大丈夫なのかも、なんて思えてしまうのはなぜだろう。

「帰ったらアジ山ほど釣ってやるからさ、だからもうちょっとだけ・・」

どんどん近づいてくる晴の顔。
私はぎゅっと目を閉じてそのまま晴を受け入れた。