不服そうにする晴にジロリと睨みをきかせてから、私は冷蔵庫から野菜とお肉を取り出した。
「何作んの?」って私の手元を興味津々のぞきこんでくる晴に肉巻きって答える。
「へえ~、一花そんなもん作れるのか。スゲーな」
「ママとふたりだったから、私もごはん作るの手伝ってたの。シングルのお母さんてすっごい忙しいからさ」
なんて言いつつも、あの忙しさのうちの何割かはダンディなお医者様のための時間だったんだろうな・・なんてつい考えてしまう。
「あ。でも、晴んちだってシングルか。ごはんとかどーしてたの?」
「全部買ってた」
「男ふたりだもんね。そーなるか」
作り始めたらどこかにいっちゃうだろうって思ってたのに、意外にも晴は私が料理をする様子をずーっと大人しく眺めてた。
ぺらぺらの豚肉で野菜を巻いて、甘辛く味付けした肉巻き。
作り置きってやり方が色々あるんだろうけど、私は面倒だから最後まで作っといてそれを丸ごと冷凍しとく。そしたら後はチンしてお弁当に詰めるだけ。これしとくと朝がすっごいラクなのだ。
徐々に出来上がっていく肉巻きをじっと観察してた晴が、当然のように味見を要求してくる。
「しょーがないなあ。んじゃ、いっこだけね?」
肉巻きをひとつ小皿にのっけて差し出すと、嬉しそうにパクリと一口。
「う、うまっっ・・!!」
ゴクリ。とすんごく大きな音をたてて肉巻きを飲み込んだ晴の耳たぶはコーフンで赤く染まっていた。
「一花、毎日こんな弁当食ってんの? すげえええ!!」
「・・あんた、一体今までどんなもん食べてたワケ・・?」
「何作んの?」って私の手元を興味津々のぞきこんでくる晴に肉巻きって答える。
「へえ~、一花そんなもん作れるのか。スゲーな」
「ママとふたりだったから、私もごはん作るの手伝ってたの。シングルのお母さんてすっごい忙しいからさ」
なんて言いつつも、あの忙しさのうちの何割かはダンディなお医者様のための時間だったんだろうな・・なんてつい考えてしまう。
「あ。でも、晴んちだってシングルか。ごはんとかどーしてたの?」
「全部買ってた」
「男ふたりだもんね。そーなるか」
作り始めたらどこかにいっちゃうだろうって思ってたのに、意外にも晴は私が料理をする様子をずーっと大人しく眺めてた。
ぺらぺらの豚肉で野菜を巻いて、甘辛く味付けした肉巻き。
作り置きってやり方が色々あるんだろうけど、私は面倒だから最後まで作っといてそれを丸ごと冷凍しとく。そしたら後はチンしてお弁当に詰めるだけ。これしとくと朝がすっごいラクなのだ。
徐々に出来上がっていく肉巻きをじっと観察してた晴が、当然のように味見を要求してくる。
「しょーがないなあ。んじゃ、いっこだけね?」
肉巻きをひとつ小皿にのっけて差し出すと、嬉しそうにパクリと一口。
「う、うまっっ・・!!」
ゴクリ。とすんごく大きな音をたてて肉巻きを飲み込んだ晴の耳たぶはコーフンで赤く染まっていた。
「一花、毎日こんな弁当食ってんの? すげえええ!!」
「・・あんた、一体今までどんなもん食べてたワケ・・?」