じーっと佐山の顔をみつめていた三花さんは重いため息をこぼすと、諦めたように小さく何度か頷いた。
「そっか。わかった。やっぱり堂々と人に言えないようなコト、しちゃったんだね・・」
彼女は改めて佐山に明日の朝にはここを出ていくよう厳しい声で言い渡し、ヤツの父親に連絡するって言ってスマホを取り出した。
そしたら、ずーっと黙りこくってた佐山が慌てて顔をあげたのだ。

「やめてよ、おばちゃん! オレは帰らない。だってオレんちにはあの女がいる!」
「あの女なんて言い方がある!? あんたが彼女を襲ったんでしょ! 襲われた子、ショックでまともに言葉も出なくなってるって聞いたけど!?」
「え!??  嘘・・ひどっ・・!!」

父親と女を取り合っただけだと思ってた。
それがまさかレイプだったとは・・!!