それから後は、みんなの笑い声を遠くに聞きながら、私は晴のことばかりを考えていた。正確に言えば、晴とどうやって別れるか、ってことばかりを。

ごくり・・と、ひとくち冷たい紅茶を飲み下す。

でもなあ。
晴と別れるなんてきっと簡単なことじゃない。

いきなり『もう好きじゃなくなった』なんて言ってみたところで、どーせすぐに嘘ってバレる。そんなのが晴に通用するとは思えないし、私だって諦められる気がしない。

んじゃ、どうしたら・・? と、考えて思い当たる。

口であれこれ言う程度じゃダメだ。
言葉なんかよりも、もっと決定的で、どうにもならないような状況ーーーもう二度と元には戻れないって思わされるような、頭ブン殴られるような現実を作り出すことができたなら。
そしたら私たち、その時にやっと、どーにかこーにかサヨナラできんじゃないだろか・・って思った。

そう、たとえばそれはーーー