美味しくケーキをいただいて、空になったお皿がさがると、「さてそれでは・・」って英明さんがきゅっと表情をひきしめた。
「ねえ、晴くん。例の話なんだけどーーー」
同じく表情をひきしめた晴がゆっくりと顔をあげる。
ところが、みつめあう男ふたりの間になぜか遥さんが割って入ったのだ。
「ちょっと待って、英明さん」
「え。どうしたの、遥ちゃん」
キョトンと妻の顔を眺める英明さんにニッコリとひとつ頷いてみせから、遥さんは晴に向き直り、その顔をじっとみつめた。
「ねえ晴、この間と気持ちは全く変わらない?」
「うん。変わらない」
キッパリと即答する晴に遥さんは・・なんだか不思議な忍び笑いを漏らした。
「だと思った。英明さん、今日はもういいや、この話」
「ーーーええっっ!?? なんで??」
目をまん丸く見開いて狼狽える英明さんは、遥さんの突然の急展開についてゆけない。いや、英明さんだけじゃない。ここにいる誰もが頭にクエスチョンマークを飛ばして、しばしポカンと呆けた。
「晴の好きなようにしたらいい。だけど困った時はいつでも連絡しておいで。なんでも協力する。晴の力になりたいの」
と、晴れやかに笑う遥さんの表情にも、晴と同じく一切の迷いはなかった。
「ねえ、晴くん。例の話なんだけどーーー」
同じく表情をひきしめた晴がゆっくりと顔をあげる。
ところが、みつめあう男ふたりの間になぜか遥さんが割って入ったのだ。
「ちょっと待って、英明さん」
「え。どうしたの、遥ちゃん」
キョトンと妻の顔を眺める英明さんにニッコリとひとつ頷いてみせから、遥さんは晴に向き直り、その顔をじっとみつめた。
「ねえ晴、この間と気持ちは全く変わらない?」
「うん。変わらない」
キッパリと即答する晴に遥さんは・・なんだか不思議な忍び笑いを漏らした。
「だと思った。英明さん、今日はもういいや、この話」
「ーーーええっっ!?? なんで??」
目をまん丸く見開いて狼狽える英明さんは、遥さんの突然の急展開についてゆけない。いや、英明さんだけじゃない。ここにいる誰もが頭にクエスチョンマークを飛ばして、しばしポカンと呆けた。
「晴の好きなようにしたらいい。だけど困った時はいつでも連絡しておいで。なんでも協力する。晴の力になりたいの」
と、晴れやかに笑う遥さんの表情にも、晴と同じく一切の迷いはなかった。