1月(美白パート)
初詣は家族で近くの神社に来ていた。
ものすごい人混みだったが、なんとかお賽銭を投げ入れ、神様にお願いする。
(どうか、自分に勇気が持てますように)
お参りも済ませ、おみくじを引くことに。結果は吉。可もなく不可のない内容だった。
「……上手くいくかは自分次第ってことなのかな?」
物事を上手いようにとらえ、よしっと気合を入れる。
ふと、絵馬が目に入る。ちょっと見てみようと思い、一枚の絵馬を手に取る。そこには
『私の恋が、上手くいきますように』
と書かれていた。美白はその絵馬を書いた人に親近感を持ち、お互い頑張りましょうと腹をくくった。
初詣が終わると後はほとんど寝正月だった。今から気負ってもしょうがないと思い、しっかり充電することにした美白。
正月休みが明けて、学校に行っても普段どおり。いつも朝の通学で一緒の湊士にも変わらない会釈。学校でも沙耶と他愛ない話しで盛り上がる。
「もうすぐ2年生かー。なんかあっという間だったね」
「そうだねー」
「2年生になったらみしろん、生徒会長になるの?」
「どうしよっかな。会長はそうしたいみたいだけど……」
「ぶっちゃけみしろんが生徒会長になってくれたら嬉しいな。絶対この学校よくなるって」
「今の学校に不満、あるの?」
「うーん。そういうわけでもないんだけど」
沙耶は考えた末、ある答えを口にする。
「どこの誰かわからない人が会長って怖くない?」
「そんなこと言ったら、たぶんほとんどの人は現会長の名前知らないと思うよ?」
「いや、それはそうなんだけど。みしろんなら知名度高いし、みんな安心すると思うんだよね」
「安心、かあ」
自分にそこまで期待がかかっていると、沙耶の口から出てきて、真剣に考える美白。
「ちょっと考えてみるよ」
「うん。頑張って!」
沙耶の激励もあり、将来について考え始める。
(今年はどんな1年になるんだろう)
少なくとも、2月にはある程度1年の良し悪しが決まってしまう。
(大丈夫。もう逃げない)
美白の瞳は真っ直ぐに煌めいており、しっかりと自分の問題にぶつかっていこうという姿勢が見えた。
そして日付は2月14日。運命の日を迎える。
初詣は家族で近くの神社に来ていた。
ものすごい人混みだったが、なんとかお賽銭を投げ入れ、神様にお願いする。
(どうか、自分に勇気が持てますように)
お参りも済ませ、おみくじを引くことに。結果は吉。可もなく不可のない内容だった。
「……上手くいくかは自分次第ってことなのかな?」
物事を上手いようにとらえ、よしっと気合を入れる。
ふと、絵馬が目に入る。ちょっと見てみようと思い、一枚の絵馬を手に取る。そこには
『私の恋が、上手くいきますように』
と書かれていた。美白はその絵馬を書いた人に親近感を持ち、お互い頑張りましょうと腹をくくった。
初詣が終わると後はほとんど寝正月だった。今から気負ってもしょうがないと思い、しっかり充電することにした美白。
正月休みが明けて、学校に行っても普段どおり。いつも朝の通学で一緒の湊士にも変わらない会釈。学校でも沙耶と他愛ない話しで盛り上がる。
「もうすぐ2年生かー。なんかあっという間だったね」
「そうだねー」
「2年生になったらみしろん、生徒会長になるの?」
「どうしよっかな。会長はそうしたいみたいだけど……」
「ぶっちゃけみしろんが生徒会長になってくれたら嬉しいな。絶対この学校よくなるって」
「今の学校に不満、あるの?」
「うーん。そういうわけでもないんだけど」
沙耶は考えた末、ある答えを口にする。
「どこの誰かわからない人が会長って怖くない?」
「そんなこと言ったら、たぶんほとんどの人は現会長の名前知らないと思うよ?」
「いや、それはそうなんだけど。みしろんなら知名度高いし、みんな安心すると思うんだよね」
「安心、かあ」
自分にそこまで期待がかかっていると、沙耶の口から出てきて、真剣に考える美白。
「ちょっと考えてみるよ」
「うん。頑張って!」
沙耶の激励もあり、将来について考え始める。
(今年はどんな1年になるんだろう)
少なくとも、2月にはある程度1年の良し悪しが決まってしまう。
(大丈夫。もう逃げない)
美白の瞳は真っ直ぐに煌めいており、しっかりと自分の問題にぶつかっていこうという姿勢が見えた。
そして日付は2月14日。運命の日を迎える。