これでやっと就活が終わる。長いと感じていた就活も終わってしまうとなん
だか早く感じて不思議な気持ちになった。そして、この先また大変なことがあるかもしれないけど、就活が無事終わったことがとても嬉しかった。誠にもすぐその事を伝えるととても喜んでくれた。
　
　さっそくお祝いをしようということで、後日素敵なディナーも用意してくれた。なかなか自分だけでは行けない素敵なレストランだった。
　「内定おめでとう。就活もほんとにお疲れ様」
　「うん。ありがとう。これから頑張らなきゃだけど、一旦落ち着いてよかった。素敵なディナーもほんとにありがとう。すごい嬉しい」
　
　「乾杯！」
　二人はこうして就活祝いをした。そして、私にとってかけがえのない、特別な一日を過ごすことができた。
　
　
　そして、後日...。「早く会わせてー」と言っていた梨乃と三人でご飯に行くということにもなり、私の近所の居酒屋で初めて二人は顔を合わせた。私も緊張していたが、それよりも二人はかなり緊張していた。

　「初めまして。美桜の親友の梨乃です。いつも美桜からいろいろ聞いてます」
　「あっ、初めまして。美桜の彼氏の誠です」
　「なんかちょっと緊張してない？二人とも」
　
　「そりゃあ、ねぇ？美桜の運命の出会い人なんだから」
　「初対面だからちょっと緊張しちゃって」
　「ふふふ。なんかいつもと違う感じすごい新鮮だなぁ。
　とにかく、今日はとことん三人で飲もう！ね？」
　
　「なんかテンション高くない？！」
　「うん。だって嬉しいんだもん。大好きな二人と一緒に居られてさ」
　「可愛いんだからー。だね！今日はいっぱい飲もう！」
　最初はぎこちなかった二人もすぐに打ち解け、私たち三人は朝まで飲んだ。
　
　梨乃と誠、そして就活も無事に終了し...私の毎日はとても充実していて、とても楽しい日々を過ごしていた。誠とも、特にケンカをすることもなく、会える日はたくさん会った。
　
　そんなある日、誠が初めて私の一人暮らしの部屋に来ることになった。仕事終わりに誠はやって来る。私は少し家の中を掃除して誠が来るのを待った。
　
　「お邪魔しまーす。うわぁ。すごいきれいにまとまってるね」
　「そうかな？急いで掃除したからちょっとあれかなって思ったけどよかった。
　ゆっくりしてね」