だから、一緒に帰るのは問題ない。
だけど、今日はその別れ際、ある人物が俺の前に現れたのだ。
「榊原君!」
美沙と別れ、俺が歩いていると、不意に後ろから声が響いた。
くるっと振り返ると、そこには佐伯さんが立っていた。
走ってきたのか、肩で息をしているようだった。
佐伯さんは、地味な印象があるけれど、人懐っこい印象があって、可愛らしい女の子だ。
どことなく、メガネの奥が光っているような気がする。
そう言えば、前も一度声をかけられたよな?
「佐伯さん? どうしたの、こんなところで?」
「あの、ちょっといいですか?」
「別にいいけど」
「実はその、私の父が映画関係の仕事をしていて、無料のチケットがあるんです。よかったら一緒に行きませんか?」
「へ?」
俺は面を食らう。
佐伯さんは今何て言った?
俺の耳がおかしくなければ、映画に誘ってきた。
これは間違いないよね。
でもどうして俺??
「俺なんかより、友達と行った方が楽しいんじゃない?」
俺がそう言うと、佐伯さんはキュッと握りこぶしを作って、
「私、榊原君と仲良くなりたくて......、だから、一緒に来てください」
こう言う時、どう反応すればいいんだろう?
俺は、相手を傷つけなくなかった。
親鸞聖人の言葉。
人は自己中心的な面がある。
確かにその通りなのかもしれない......。
「わかった。いいよ。行こう」
と、俺は言った。
この選択が、後々大きな問題になると知らずにね......。
自宅――。
俺は佐伯さんとラインの連絡先を交換し、日曜日に映画に行くと連絡を取った。
思えば――。
これはデートになるんだろうか?
過去、美沙と一緒に音楽プレーヤーを買いに行ったが、あれはデートとは違うだろう。
となると、俺は初めてデートするわけだ。
中学生の時は、彼女なんていなかったし、女の子の友達もいなかった。
だから、異性とどこかに一緒に行くなんて経験はなかったんだよね。
佐伯さん......。
どうして、俺なんだろう??
その理由はよくわかっている。
俺は多少鈍感なところがあるけれど、ここまで露骨に態度を示されると、気づかざるを得ない。
つまり、佐伯さんは俺に好意を持っている。
まぁ、俺の勘違いかもしれない。
だけど、今日はその別れ際、ある人物が俺の前に現れたのだ。
「榊原君!」
美沙と別れ、俺が歩いていると、不意に後ろから声が響いた。
くるっと振り返ると、そこには佐伯さんが立っていた。
走ってきたのか、肩で息をしているようだった。
佐伯さんは、地味な印象があるけれど、人懐っこい印象があって、可愛らしい女の子だ。
どことなく、メガネの奥が光っているような気がする。
そう言えば、前も一度声をかけられたよな?
「佐伯さん? どうしたの、こんなところで?」
「あの、ちょっといいですか?」
「別にいいけど」
「実はその、私の父が映画関係の仕事をしていて、無料のチケットがあるんです。よかったら一緒に行きませんか?」
「へ?」
俺は面を食らう。
佐伯さんは今何て言った?
俺の耳がおかしくなければ、映画に誘ってきた。
これは間違いないよね。
でもどうして俺??
「俺なんかより、友達と行った方が楽しいんじゃない?」
俺がそう言うと、佐伯さんはキュッと握りこぶしを作って、
「私、榊原君と仲良くなりたくて......、だから、一緒に来てください」
こう言う時、どう反応すればいいんだろう?
俺は、相手を傷つけなくなかった。
親鸞聖人の言葉。
人は自己中心的な面がある。
確かにその通りなのかもしれない......。
「わかった。いいよ。行こう」
と、俺は言った。
この選択が、後々大きな問題になると知らずにね......。
自宅――。
俺は佐伯さんとラインの連絡先を交換し、日曜日に映画に行くと連絡を取った。
思えば――。
これはデートになるんだろうか?
過去、美沙と一緒に音楽プレーヤーを買いに行ったが、あれはデートとは違うだろう。
となると、俺は初めてデートするわけだ。
中学生の時は、彼女なんていなかったし、女の子の友達もいなかった。
だから、異性とどこかに一緒に行くなんて経験はなかったんだよね。
佐伯さん......。
どうして、俺なんだろう??
その理由はよくわかっている。
俺は多少鈍感なところがあるけれど、ここまで露骨に態度を示されると、気づかざるを得ない。
つまり、佐伯さんは俺に好意を持っている。
まぁ、俺の勘違いかもしれない。

