「はぁ、そんなに悲観することはないよ。絆の力が強まれば、きっと君たちは再会するよ。僕はね、そんな気がするんだ」
「だといいですけど……、んで、上条さん、さっき[接続]の力が危険って言いましたけど、それはどういう意味です?」
「有無。基本的にね、超能力を得る場合、その対価を支払うケースが多いんだ」
「対価ですか?」
「例えば悪魔契約。あれは悪魔に命を売り渡す代わりに、願いを叶える契約だ。それと同じだよ。超能力は、ただでは使えない。きっと、何か条件があるはずなんだ」
条件――。
俺は過去を振り返る。
確か、瑞希が俺に超能力を説明した時、彼女は条件など、何も言っていなかった。でもさ、確かに上条さんの言う通りのような気がする。だってさ、[接続]の力が、かなり有効な超能力だ。人を操れば、自在に殺人だって犯せる。
つまりだよ。自分の手を汚さずに、人を殺せるんだ。これって、恐怖だよね。やはり、あの力には、俺が知らない何かが潜んでいる。
それが何なのかはわからないけれど……。
「瑞希は何も言っていませんでしたよ」
「そうか。でもね、その力には、何かあるよ。使うための条件がね。瑞希さんはその条件を知っていた。だから、君から離れたのかもしれない」
瑞希が俺から離れた理由。
そこに[接続]の条件が隠されている。
もしかすると、愛しの人と別れる。それが条件になっているのかもしれない。否待て、考え過ぎか?
だって瑞希は二回力を使っているんだ。今俺が考えた愛しの人と別れるのが条件なら、橘花を殺した時点で、俺たちは離れ離れになったはずだ。
だけど事実は違うよね。
俺たちはあの事件を通して、更に密接になったんだ。絆が強くなったとも言えるかもしれない。
だからさ、愛しの人と別れるというのは、条件ではない。
となると、別の条件があるはずなんだ。
そんな条件は、ノーヒントでは全く思いつかないよね。ただただ、気になるだけだった。
「条件って例えばどんなですか?」
と、俺は話を振ってみた。
すると上条さんは困った表情を浮かべる。
「う~ん、わからないね。ただ、君は瑞希さんを探した方がいいと思うよ。手遅れになる前にね」
手遅れ。最後に上条さんは意味深なセリフを残した。そして、
「だといいですけど……、んで、上条さん、さっき[接続]の力が危険って言いましたけど、それはどういう意味です?」
「有無。基本的にね、超能力を得る場合、その対価を支払うケースが多いんだ」
「対価ですか?」
「例えば悪魔契約。あれは悪魔に命を売り渡す代わりに、願いを叶える契約だ。それと同じだよ。超能力は、ただでは使えない。きっと、何か条件があるはずなんだ」
条件――。
俺は過去を振り返る。
確か、瑞希が俺に超能力を説明した時、彼女は条件など、何も言っていなかった。でもさ、確かに上条さんの言う通りのような気がする。だってさ、[接続]の力が、かなり有効な超能力だ。人を操れば、自在に殺人だって犯せる。
つまりだよ。自分の手を汚さずに、人を殺せるんだ。これって、恐怖だよね。やはり、あの力には、俺が知らない何かが潜んでいる。
それが何なのかはわからないけれど……。
「瑞希は何も言っていませんでしたよ」
「そうか。でもね、その力には、何かあるよ。使うための条件がね。瑞希さんはその条件を知っていた。だから、君から離れたのかもしれない」
瑞希が俺から離れた理由。
そこに[接続]の条件が隠されている。
もしかすると、愛しの人と別れる。それが条件になっているのかもしれない。否待て、考え過ぎか?
だって瑞希は二回力を使っているんだ。今俺が考えた愛しの人と別れるのが条件なら、橘花を殺した時点で、俺たちは離れ離れになったはずだ。
だけど事実は違うよね。
俺たちはあの事件を通して、更に密接になったんだ。絆が強くなったとも言えるかもしれない。
だからさ、愛しの人と別れるというのは、条件ではない。
となると、別の条件があるはずなんだ。
そんな条件は、ノーヒントでは全く思いつかないよね。ただただ、気になるだけだった。
「条件って例えばどんなですか?」
と、俺は話を振ってみた。
すると上条さんは困った表情を浮かべる。
「う~ん、わからないね。ただ、君は瑞希さんを探した方がいいと思うよ。手遅れになる前にね」
手遅れ。最後に上条さんは意味深なセリフを残した。そして、

