『私が殺した』と……。
だけどね、そんなことは信じられない。
何しろ、瑞希は優奈が事故に遭った時、自宅にいたんだ。俺と食事を終えて、一人でいたはずなんだ。優奈の自宅は港南台だ。金沢八景からは離れている。つまりね、瑞希は絶対に優奈を殺しに行けない。物理的に不可能なんだよ。
なのに、瑞希は自分が殺したと言っている。これはかなり不可解なことだったよ。
「瑞希、何を言ってる?」
「当然の報いだよ。だって、あの子は私を裏切り、健君に酷いことしたんだよ。だから、私が呪い殺してあげたの。あの時と同じように……」
あの時?
それって何だ??
瑞希はまだ、俺に何か隠している。俺は考えを進めるけれど、どんどん彼女がわからなくなったよ。
「あの時って、もしかして橘花恵のことか?」
俺には橘花の一件が蘇った。
既に言ってあるけれど、橘花は俺に告白し、強引に俺を手に入れようとした。でもさ、それが拒絶され、彼女は暴挙に出たんだ。それが原因だったとは言えない。だけどね、彼女は確かに事故で亡くなった。あの事故も、不可解な事故だったよね。
橘花もトラックに轢かれたんだ。そして、彼女を轢いた運転手は、坂本正和と言い、事故に遭った瞬間、身体を乗っ取られたと証言している。彼はね、その後精神疾患が認められて、罪にはならなかった。ただ、そのまま精神病院に入れられて、治療を続けていると聞いたんだ。
んで……。今瑞希はこの橘花恵の一件も関係しているみたいな口で話している。まさか……、だけど、そんなことあるわけがない。
何しろ、橘花の一件は確実に事故だった。どう考えても、あの事件を瑞希が起こしたとは考えられないんだよ。
「瑞希、何か俺に隠してるのか?」
「うん。私にはね、力があるの?」
「力?」
「そう。[接続]の力」
「は?」
「つまりね、超能力があるの。私はね、他人の意識に介入できるの。それでね、トラック運転手の意識を乗っ取って、彼女たちを轢き殺したのよ。でもね、元はと言えば、あの子たちが悪いの。だって、私たちに酷いことするから。当然の報いなの」
「超能力って嘘だろ?」
「嘘じゃないよ。ホントだよ」
瑞希はやけにあっさりとしていて、決して嘘をついているようには思えなかった。かといって、はいそうですか、と言って信じられる話ではないよね。
「証拠はあるのか?」
「証拠みせて欲しいの?」
だけどね、そんなことは信じられない。
何しろ、瑞希は優奈が事故に遭った時、自宅にいたんだ。俺と食事を終えて、一人でいたはずなんだ。優奈の自宅は港南台だ。金沢八景からは離れている。つまりね、瑞希は絶対に優奈を殺しに行けない。物理的に不可能なんだよ。
なのに、瑞希は自分が殺したと言っている。これはかなり不可解なことだったよ。
「瑞希、何を言ってる?」
「当然の報いだよ。だって、あの子は私を裏切り、健君に酷いことしたんだよ。だから、私が呪い殺してあげたの。あの時と同じように……」
あの時?
それって何だ??
瑞希はまだ、俺に何か隠している。俺は考えを進めるけれど、どんどん彼女がわからなくなったよ。
「あの時って、もしかして橘花恵のことか?」
俺には橘花の一件が蘇った。
既に言ってあるけれど、橘花は俺に告白し、強引に俺を手に入れようとした。でもさ、それが拒絶され、彼女は暴挙に出たんだ。それが原因だったとは言えない。だけどね、彼女は確かに事故で亡くなった。あの事故も、不可解な事故だったよね。
橘花もトラックに轢かれたんだ。そして、彼女を轢いた運転手は、坂本正和と言い、事故に遭った瞬間、身体を乗っ取られたと証言している。彼はね、その後精神疾患が認められて、罪にはならなかった。ただ、そのまま精神病院に入れられて、治療を続けていると聞いたんだ。
んで……。今瑞希はこの橘花恵の一件も関係しているみたいな口で話している。まさか……、だけど、そんなことあるわけがない。
何しろ、橘花の一件は確実に事故だった。どう考えても、あの事件を瑞希が起こしたとは考えられないんだよ。
「瑞希、何か俺に隠してるのか?」
「うん。私にはね、力があるの?」
「力?」
「そう。[接続]の力」
「は?」
「つまりね、超能力があるの。私はね、他人の意識に介入できるの。それでね、トラック運転手の意識を乗っ取って、彼女たちを轢き殺したのよ。でもね、元はと言えば、あの子たちが悪いの。だって、私たちに酷いことするから。当然の報いなの」
「超能力って嘘だろ?」
「嘘じゃないよ。ホントだよ」
瑞希はやけにあっさりとしていて、決して嘘をついているようには思えなかった。かといって、はいそうですか、と言って信じられる話ではないよね。
「証拠はあるのか?」
「証拠みせて欲しいの?」

