どうして、ここまで自信満々なんだろう。それにね、俺はこの優奈って人間が、何を考えているのかよくわからなかったんだ。
 後日。俺は瑞希と一緒に、八景島シーパラダイスにいた。それは何の変哲もない日曜日。俺たちは暇だったから、近くにある八景島シーパラダイスに行ってみようということになり、足を向けたんだよね。
 高校時代、学校帰りにマリンピア日本海という水族館に行ったのは、もう話したから知ってるよね。なんとなくね、懐かしくなったんだよ。二人で、テーマパークに行くのってどこか興奮するし、嬉しくなるものだよ。
 大学に進学してから、俺たちの行動範囲は一気に広がった。高校生の時は、精々チャリンコを使ってどこか行くくらいだったけれど、横浜市は電車が便利だ。もちろん、新潟にも電車があるんだけど、結構不便で、車がないとやっていられない。
 でもさ、高校生は車を持てないよね。だから俺たちは近場で遊ぶのを繰り返していたってわけ。
 それが、大学に進学してから、大都市横浜へ行ったり、鳥浜っていうところにある、アウトレットモールに行ったり、俺たちは色々見て回ったよ。そんな中、八景島シーパラダイスに行ったんだけど、何というか、瑞希の表情が暗かった。んんん。一体どうしたんだろう?
 八景島シーパラダイスは水族館と遊園地がセットになったテーマパークであり、横浜市金沢区の中では、ひと際大きな場所なんだけど、意外と近くに住んでると行かなくて、俺たちは今回初めて行くことになったんだ。
 シーサイドラインの八景島シーパラダイス駅で降りると、目的地は直ぐである。
「かなり大きいな……」
「うん」
「どうかしたのか? 瑞希?」
「なんでもないよ。遊園地と水族館どっち行く?」
「そうだなぁ、じゃあ遊園地にするか? 混んでるみたいだけど」
「いいよ。そうしよう」
 八景島シーパラダイスには、ブルーフォールという垂直落下タイプのアトラクションがある。ちなみに落下速度は日本一らしいよ。まぁ、どうでもいいんだけどね。
 日曜日ということもあり、それなりに混雑していた。俺はディズニーランドに行ったことがあるけれど、あんな風な莫大な混雑ではない。それでも、待ち時間なしで乗れるアトラクションは少なく、二、三個乗っただけで疲れてしまった。